2024.03.05 2024.03.20

ひがしこうちの酢みかん -古木と食文化- 〈ひがしこうち香酸柑橘類研究会 調査研究成果報告〉

終了

古木が危ない

ひがしこうち・百年を超える柑橘の木が重症です。

高知県東部(ひがしこうち)には、柑橘の歴史で最古といわれる「タチバナ」をはじめとして、「サツマキコク(小根占)」「ゆこう」「清岡橙」「椎名スミカン」など、希少な品種がたくさんあります。
古くより、各家庭では「酢みかん」が植えられ、それぞれの家庭で親しまれ、利用されてきました。

知らなかったばっかりに。

ところが近年、「まなり」と呼び親しまれた室戸の「タチバナ」は、獣害で本数が激減、希少な品種と知らずに切り倒された木や、樹木医さんの手当も虚しく延命しかできない手遅れに近い古木も。
また、それら酢みかんは、ゆずの栽培が推奨されて以降、各家庭や地域での「おきゃく」や神祭文化が消えつつあることと共に食文化も絶滅危機となっています。

知って欲しい活動の一環で展覧会を開きます。

わたしたち「ひがしこうち香酸柑橘類研究会」は、ひがしこうちの希少な酢みかんを残したい、その豊かな食文化があったことを知って欲しいと、これまでの活動と、今後を考える展覧会を行います。


樹木医さんによる、手当後の椎名スミカンの樹木

 

【ワークショップ/薫物(たきもの)「白梅」のお知らせ】

日本古来の芳香剤には「薫物(たきもの)」があります。
これは沈香や丁子などの香料を調合したもので、形は丸薬状や散薬状などさまざま。
元は古代王朝で行われていたものが奈良時代までに日本に伝わり、日本独自のレシピが生まれ、平安時代以降の上層社会に普及したと考えられています。
時代ごとに、様々な名前の薫物が数多く考案され、江戸時代の文献によると、当時珍重された薫物の一つに「白梅(はくばい)」という名前のものには、当時の梅干し、或いは橘の実が用いられたと伝わります。

ワークショップでは、このレシピを参考に、北川村長山産の橘を用いて薫物「白梅」を調合します。

 

●ワークショップ 薫物「白梅」

開催日:2024年3月16日(土)

〈スケジュール〉13:00〜 90分程度
丸薬状のお香を作ります(わずかですが、お持ち帰りになれます)

定 員:先着20名 ※要予約
会 費:1,500円(別途、モネの庭入園料がかかります)
持ち物:エプロン、筆記用具

〈講師〉田中圭子氏(佐賀大学地域学歴史文化研究センター 特命研究員)

【申込み方法】Googleフォーム または Tel.0887-32-1233(モネの庭・代表)まで

3/13追記:ワークショップは定数に達したため、受付を終了いたしました。

 

主催:ひがしこうち香酸柑橘類研究会

開催日 2024年3月5日(火)〜3月20日(水)
開催時間 9:00~17:00
入場料 入場無料(モネの庭の入園料が別途必要になります)
会場 フローラルホール(北川村「モネの庭」マルモッタン 内)